山田 2022.04.18

Blog「買付申込書、手付金」私のすまいづくりvol.6

<土地の契約>

 自分の条件に合う土地が見つかった場合、まずは本当にその土地を購入するという意思を示すことになります。買付申込書と呼ばれるものです。買受証明書、購入申込書などと名前はいろいろありますがどれも同じ内容の書類らしいです。

 この書類には購入希望金額や手付金額(契約時に支払うもの)、住宅ローンの予定金額などを記入します。買付申込書を出す際には申込金などの費用は発生しません。また、法的拘束力も一切ないので、何だかよくわからない書類です。

 一つ気を付けておくこととして、買付申込書に記入する手付金の額になります。ここで記入した金額を契約の際に支払うことになります。不動産屋産からはこちらで決めてもらって結構ですと言われるんですが、一体いくらにすれば良いかなんてわかりません。不動産屋さんに聞くと、一般的には売買価格の5〜10%くらいが相場だとのこと。あんまり少ないと印象もよくないらしく、私は10%に設定しました。

 この手付金を支払う売買契約では法的拘束力が発生し、こちらの事情で契約を破棄する場合、手付金は戻ってきません。売主の都合による契約の破棄の場合は、逆に売主もこちらが支払った同額を支払う必要が出てきます。倍返しと呼ばれるものです。

 また、手付金は土地の支払い時に土地価格の一部として合算されます。買付申込書を提出した後の売主との交渉は不動産屋さん任せなのですが、できるだけ早く次のステップに進みたいところです。

 買付申込書を出した後、私は住宅ローンを借りるので事前申請と言うものを銀行にお願いする必要があります。

 これが中々に面倒で、所得の証明や土地の情報、住宅を新築する場合には建物の概算書や間取りや広さがわかる図面も要求されます。

 今回は土地代及び建設費の両方を住宅ローンで組むことにしており、ローンの申請は土地購入時と建設時(施工者との請負契約を結んだ後)の2本に分かれた形となっています。建売りや条件付き建売の場合は土地建物一発でローンが組めるので楽なんですが、注文住宅の場合は今回のように少し面倒なことになります。

 私は以前別の場所で一度銀行に事前申請をお願いしたことがあり、私の条件で借りられる金額はおおよそわかっていたのでスムーズに進みましたが、できれば買付申込書を出す前に相談をしておき、ある程度の目処をつけておくのが良いと思います。

 今回は自身が設計者なので、簡単な図面と概算は揃えることができましたが、普通に考えると結構大変です。手持ちのお金で土地の費用を捻出する場合は問題ないですが、そうでない場合は土地探しの段階から設計事務所などに相談しておいた方が良さそうです。借り入れをする銀行によっても必要書類は変わってくるかもしれません。

 さて、無事売主も条件に納得してもらえれば、いよいよ土地の売買契約に進みます。この辺りは売主、買主双方の合意ができている状態ですので、サクサク進んでいきます。

 ここで、契約の日を迎える前に絶対にしておくべきことは事前に重要事項説明をメールなどで送ってもらい、内容をしっかりと確認することです。以前の記事でも書きましたが、広告に出ている不動産情報には誤りも多く、信用なりません。ただ、この契約の直前に行われる重要事項説明では内容に誤りがあってはなりません。この内容を元に契約をするわけなので。

 ここでの土地に関する項目が最終の正しい情報になるのですが、当日説明を受ける際にその一つ一つを確認する作業はほぼ不可能です。2、3時間もじっくり重要事項を確認させてもらえる雰囲気でもありません。私は普段の仕事でよく目にする文言ばかりですので、それなりに理解はできますが、一般の方ではどこまで理解できるのかは疑問です。私の場合は重要事項説明の内容については契約の数日前に頂き、わからない言い回しなどについてはネットで調べ、内容をじっくり確認してから契約日を迎えました。

 さて、いよいよ契約を迎えるわけですが、前もって不動産屋さんに手付金はどう支払うものかと聞いたところ、現金で持って来てくださいとのこと。今の時代そんな大金を現金で支払うなんて信じられません。振り込みの方がデータとしても残るので、よほど信頼が置けると思います。どうも納得がいかず事務所の同僚に聞いてみたところ、皆実際にそうだったと言われました。どうやらそんなもんらしいです・・・

 契約では重要事項の説明を受け、必要なところに署名捺印をして、これまたよくわからない印紙代なるものを支払います。今回は1万円だったと思います。前もって不動産屋さんが用意してくれているのでありがたいですが、契約自体に税金を支払う意味はよくわかりません。 
 そんな感じで不動産業界の慣例と税金にモヤモヤしながらも、契約が終わってみると、晴れやかな気持ちになっていました。

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