清原 2022.06.20
Blogユニットバスの断熱 すまいの細部を考察する Vol.12
断熱だ気密だっていうけれど、現場でうまくいかない部分がいくつかあります。その一つがユニットバス廻り。
床断熱の家の場合は方法が2通りあって、そこだけ基礎断熱とする場合(右図)。
もう一つは床断熱がしてあるユニットバスを使用して、床下の空気が天井裏に回らないように気流止めを行う場合。
この後者の方をよく採用するのですが、最近はユニットバスの商品の中に気流止めテープというオプション部材があって、幅100ほどの少し厚みのある粘着テープをユニットバスの床縁と建築の壁(面材を浴室側に張った壁)との隙間に貼り付けて床下と縁を切るというものです(上図)。浴槽の部分は浴槽のヘリと壁をそのテープで貼ります。ということは、同じレベルでぐるっと貼れるわけではなく、浴槽と床で上がったり下がったりするということです。
ユニットバスを設置する時って3面は壁ができていますが、洗面所側のユニットバスとの間仕切り壁はないことが多い。ましてや、ユニットバスの入り口が引き戸の場合は浴槽の背中が見える状態のユニットバスにプラスターボードをはめ込むだけの仕上がりになっています。断熱なんてできっこない仕様となっています。これはもうユニットバス側の問題でなんとか研究してもらわないと建築側では解決できないことが多いです。これだからお風呂廻りだけ基礎断熱にする人が多いのか。でもね、シロアリのことやら床下空間のことやら考えて床断熱にしているのに、ここだけ基礎断熱ってどうよ。と思う訳です。下図のようなプランの時は要注意。床下が見えてます。
ユニットバスだけでは洗面所と間仕切りができていないので、半壁の洗面所側の面は建築側で仕上げるこの中途半端さがまだ残っています。どちらにしても、ユニットバスが座ってからこの部分の断熱と気密をとる工夫が必要です。淵のフラットな断熱床パン作ってくれたらいいのに。土台と同じレベルで気密取れたら一挙に解決するんですがねー。って思っていたらありました。二重防水パンですって。