清原 2022.01.01

Blog靴の脱ぎ方しまい方 すまいの細部を考察する Vol.7 

式台のある玄関

玄関について再度。来訪して靴を脱ぎ横向きにしゃがみながら靴を外向きにそろえるときに、上りが高いと靴まで手が届きにくく困ったことはないですか?自分の家で脱いだ靴を下駄箱にしまうときに、床の上から、しまいたいところに届かなくて、土間に片足ついてしまうことってないですか?

私の悩みはこの二つ。でも一つ目は設計で低くすれば解決です。でも二つ目がどうもうまくいかない。 普段の靴を下駄箱にしまうような礼儀正しい生活は、私はしておりません。でもね、ということは、家族の人数分上がり框の前にくつが並ぶわけです。4足並べばそれで玄関はいっぱい。それが外を向いて並んでいれば良しとしますが、ゴミ出しやらのために1足ツッカケみたいなものがおいてあります。合計5足。並ばんのです。それにたまには違う靴も履きます。それを取り出すときは、そのツッカケを履き、下駄箱の土間部分の方に降りて行き、下駄箱を開けて靴を入れ替えて、また上がり框に座りなおして靴を履きなおすわけです。面倒なのです。よく見る下駄箱は床に半分のしかかっている状態で設置されています。うちの家もそうなっていますが、床の方は子どもたちの靴、土間の方は大人の靴、となっています。でも床の方に靴をしまうとどうしても床に砂が上がります。これも気に入らない。下駄箱は土間にあるべきだ。でも靴を脱いでから土間に降りずにしまいたい。この二つの矛盾する要求をどう解決すればいいのか。これが問題なのです。

お寺の玄関、全ての人が来客者なので住まいとはかなり違います。

よくお寺さんでオープンの棚の前にすのこが置いてあって、そのすのこの上で靴を脱ぎ、棚にしまってそのまま床へ。これです、これがいい。でもね、こんなの住宅でやったら雑然としすぎてカッコ悪い。シューズクロークを通るようなプランならいいけれど、そんなに面積が取れるのか。庶民の家にシューズクロークなんて見たことがない。一坪の玄関にシューズクロークなんて入らないのです。

そこで検索。見つけました、感じのいいすのこ。下駄箱の前に設置すると機能は寺のそれに、見た目は素敵な玄関。狭いときにはこれですかね。でもちょっと土間が減るのであまりに狭いとやっぱり貧弱に見えます。玄関ですからちょっとは立派にねー。

これでもすのこの上に居ながら開戸を開けるのはちょっと難しいのではないだろうか。