Works築100年の町家にアートプロジェクトの拠点を作る

About

 光や映像によるパブリックプロジェクションを行う美術家、髙橋匡太さんの住まい兼事務所です。  
 元レース織の織屋工房だった町家を購入され、事務所兼倉庫兼住宅としての改修を依頼されました。多くのイベントプロジェクトを手掛ける仕事柄、たくさんの機材や物をストックする場所や日頃の企画計画をする事務所機能と、生活の基盤である住まいを一つにして活動しやすくしたいとの思いです。  
 築100年近い建物ということで、京都市の耐震診断を利用して診断を行い、耐震改修の計画助成を申請して全体計画を立てました。当初の町家が増改築により床が撤去されて8割がた土間になっていたの町家の1階を、構造の安定性と事務所機能を追加するためにもとの形に復旧し、水廻りのやり替えを含めて全体を改変しました。  
 事務所の部分と住まいとの共存。趣味のバイクいじりのためのスペース確保も重要な位置づけとなっています。広い土間の魅力を有効に活用して、わずかな中庭とのつながりを作り、風通しの良い空間になりました。

Data

工事種別
改装工事 耐震改修
所在地
京都市上京区
構造規模
木造2階建(伝統工法)
延べ床面積
165.21㎡(倉庫含む)
施工者
株式会社 アラキ工務店
竣工
2021年6月


築100年の町家、外観は当時のままです。


アートスタジオとして資料棚を設置。

事務所として整然と使われています。


現状を活かし、天井を剥がしてひろびろ使います。


スタジオ部分からリビング部分へとつながります。


リビング部分から土間空間干支つながります。


通り庭の土間キッチンは既存のキッチンを利用しながらレイアウトを変えていきました。


キッチンのある通り庭は土間のままにして奥の倉庫からの荷物の出し入れがしやすいようにしています。


土間を作業スペースとして利用。


トップライトのある土間は広々空間。


土間の西側に新しい箱を挿入したような作りで水回りを配置しています。

作業場としてフル活用


トップライトの光を入れた洗面所。


既存の倉庫を補強して、機材を収納します。


2階プライベート居室。階段の付け替えで生まれた収納部分。


傾きを補正した縁側。


構造補強の様子。


施主自ら塗装工事。