Works格式と日常を融合させる町家の改修

About
昭和7年に建築されてからいろいろな改修をされ、祖父母の代より今まで使い続けてこられた大きな町家です。世代が変わりご実家を引き継ぎ、これから家族五人で新たな生活を作っていきます。改修前に暮らし始めたものの、一緒に食事をとる場所が定まっておらず、台所の一角で代わるがわる食事をするといった状態でした。まずは耐震診断をして補強計画をたて、現在の使い方に即して間取りを変えていきます。
裏庭に大きな桜の木があります。それを囲むように座敷・縁側・水廻りがあり、その風情がとても気に入っておられたので、座敷とキッチンをつなげるようにリビングとし、いつでも庭を介して広がりが感じられるように計画しました。座敷と台所を分断していた壁を半分撤去して一体的に使えるように大胆な提案をしました。床の間・飾り棚を日常に取り込み、テーブル式のリビングへと使い方を変えました。
座敷は庭に対して一番いい場所にあり、それを日常使わない場所にしておくのはやっぱりもったいない。今はそんなに気の張るお客さんもいないので、日常使いしてこそ桜との関係が生きてくるのではないかと思いました。
対面した台所から座敷の様子が見え、さらに庭の景色も見える。座敷は床の間や飾り棚をそのままにして昔の格式のままの風情をのこしつつ、現在の暮らしを当てはめてみることで、その両方が融合された空間となりました。
Data
- 延べ床面積
- 256.6㎡
- 助成金
- 指定京町家改修助成・まちの匠耐震改修助成
- 施工者
- アラキ工務店
- PHOTO
- 酒谷薫

外観


通り土間は昔ながらの風情を残しつつたくさんの補強壁が入りました。奥は裏方収納にピッタリです。

台所と座敷リビングを分ける大きな襖は、ほぼ開いたままです。

キッチンに立っていると座敷リビングを通して庭が見えて、とても広がりを感じて気に入っています。とのこと。

ちょっとした料亭のようなこの縁側はとてもお気に入りの場所です。

