Works大きな吹き抜けのある家

About

 城跡の残る静かな住宅地に建つ、ご夫婦二人のお住まいです。元城下町ということでお寺が点在し、道も入り組んで狭いですが、緑が多く落ち着いた雰囲気が気にいられて転居を決意されました。
奥様は植物が大好きで、敷地の南側は縁側のどこからでも出られる庭が広がります。以前の家でこどもさんが小さい頃に植えたドングリの木を残して行けないと、造園屋さんに移植をお願いしました。最初は心配されましたが、無事新しい土地に根付いて木陰を作ってくれています。
ご主人は読書が趣味で蔵書も多く、あちこちに造り付けの本棚を配置しました。ご夫婦共に古いものにも関心をお持ちだったので、水屋や玄関の上り框、襖の引き手など所々に古い部材を取り入れました。
お互いの趣味に没頭していても、大きな吹き抜けを介して気配が伝わる暖かい家です。

Data

工事種別
新築
所在地
大津市
構造規模
木造2階建
延べ床面積
124.66㎡
施工者
株式会社ツキデ工務店
竣工
2010年3月

左手が奥様のご実家から運んできた水屋。上下に分けて空間を作って電子レンジ台に。


北西の角地で、道を挟んで西隣はお寺で山門が見えます。


西側道路から見る南面外観


まるでベンガラのような赤い扉が印象的です。


玄関ドアにお気に入りの作家さんのステンドグラスをはめ込んでいます。


和室と続き間になる今の床は土佐の栂材です。南向きで吹き抜けているので横にも縦にも開放的な空間です。


居間から台所を見たところ。


襖を閉めれば落ち着いた個室に。南側の障子を引き込めば縁側の先に庭が広がります。


床の間の地窓からは風がよく通ります。


京都の弘法さんで買われた骨董品です。


居間との繋がりを優先するため、軽やかなスチールのバーでデザインしました。


吹き抜けからの見降ろし。


居間から和室に繋がる南の庭に面した長い縁側。


縁側のしつらえ。手水鉢は従前のお宅から運んできました。


大きめの洗面ボウルを木のカウンターに埋め込みました。壁に貼った渋めのタイルでシックな印象です。


2階寝室。