Works60㎡の広さと容積を使いきる

About

 緑豊かで環境もよい人気の高野の公団を購入され改装工事を行いました。
 水廻りは極力そのまま生かし、リビング周りを中心とした改装です。みんなで過ごすリビングを広くし、南北に風の抜ける伸びやかな暮らしがしたいと要望がありました。2人の子どもたちの成長に合わせてそれぞれの個室要求に応じながらスペースを確保し、空間をどう配分するかに計画の中心が置かれました。  
 リビングは既存の収納家具の配置、新しいミシンのコーナーや、洗濯物を仮り掛けする位置など細かく打ちあわせました。最上階ということもあり、リビングの天井をはがして上部空間を広げました。コンクリート打ち放しの天井をそのまま見せてスポットライトをあしらい、所々に古建具や古材を利用したモダンなデザインです。
 子どもたちの部屋もベッド・机・本棚・服の収納の位置を想定し、部屋の広さを決めました。リビングと同様に天井を取り払い、高さを利用したロフト収納を設けています。外壁面を断熱し、さらにインナーサッシを設けて快適に暮らせるように配慮しました。
 限られた空間を最大限に活用して居心地の良い広がりを感じる住まいとなりました。

Data

工事種別
改装
所在地
京都市左京区
構造規模
RC造7階建ての7階
床面積
60.00㎡
施工者
アラキ工務店
竣工
2023年5月

二重床システムを使うことで下階への遮音対策を施し、マンションでも無垢の杉床板貼りを実現しています。


荒々しいコンクリートの天井をそのまま見せています。天井にはダクトレールを使った照明器具が取りついています。


廊下をリビングに取り込み、奥の個室や水回りとつながっています。


既存のキッチンの手元に棚を作り足し、使いやすさUPです。リビングからどの部屋にも直接つながっています。


造り付けの収納と飾り棚。


コンクリートの梁の裏側を利用した本棚と洗濯物の仮掛けバーを設置しました。


玄関土間部分を2枚の引き込み戸で区切り、部屋内のつながりをよくしました。


個室の入り口には古建具をあしらいました。子どもたちは自分の部屋ができて大喜びです。


寝室。床は既存のままで、内窓を入れ、天井に物干し用のハンガーパイプを吊るしています。