清原 2021.08.02

Blog洗濯機給排水 すまいの細部を考察する Vol.1

今、気になる部分。さて、「洗濯機パンは必要か」このワードで検索するといろいろ出てきますが、メリット・デメリットいろいろあります。やはり、洗濯機の周りの掃除がしにくいというのが一番気になるところ。洗濯機を持ち上げて移動するなんて、そうそう一般人にはできないことです。キャスター付き洗濯機台というものがありまして、これなら簡単に動かせます。

でも排水やら給水やらがついていて、給水は止めてホースを外すけれど排水はうっかり抜くとホースにたまっている水がこぼれ出します。これも長めにしておいて年に一度はトラップの掃除が必要です。そんな事したことないといわれる方もこれを読んだらやりましょう。

洗濯機パンを設置するとこの一連の作業は到底かなわない。と思いきや、かさ上げ防水パンというのが出ていて排水トラップのところや足以外のところに手が入りやすいようになっています。

全部を動かして掃除機をかけるとまではいきませんが、ある程度のところには手が届きます。こうして洗濯機はだんだんと床から持ち上がっていきます。と、水栓の取り付け高さは大丈夫か。洗濯機自体はH950くらいですが、防水パンやキャスター付き台がH100ほどあって、スパウト先の高さを洗濯機よりH150ほど上げようとすると給水芯でH1250となりますが、結局洗濯機の後ろでホースが一周廻って接続されることが多いです。このホースは結構硬くてなかなか思うように曲がらない。洗濯機の給水接続位置も商品によって違うのでスッキリはいかない。

ただ洗濯機と給水栓はぶつからないように高く上げておかないと洗濯機が前に飛び出します。洗濯機の後ろは窓を取りたくなるので給水位置もあまり高く上げられない。このジレンマ何とかなりませんか。洗濯機は家電製品なのに給水と排水がいる。洗面台も便器も断熱層に配管せずに床給水ができるのに、ここだけがうまくいきません。配管バックの最小寸法は35mmですが、家電のために建築が35mmも取られるなんて解せません。配管バックで洗濯機が前に出ると、洗面台の方が引っ込んで見える。しかも壁に給水を入れると漏れたときにわかりにくい(長期優良住宅では指摘の対象です)床水栓というのもありますがホースが長くて格好が悪いしそれこそ洗濯機があたります。(水栓付き防水パンというのもある-上写真)もうこうなったら壁伝いに露出給水管だ。と、床立ち上げのメッキ管を1250見えたまま。

結局これも洗濯機が壁に寄らないので、さて。なんだかんだ言っても、給水・排水・コンセントとあるので背中か脇かにスペースいるのです。住宅設備機器と違って、器具の方から水栓位置も排水位置も指定してこないので、こうしてみんな悩むのです。パンなしの排水金具はトラップが50mm排水管に突っ込むタイプで、ちょっと心もとない。そこでパンに付けるワントラップタイプを単独で付ける排水金具もあります。

最終やっぱり万が一漏れたときのためにパンありですよね。となるかは、建て主さんとよく話し合うしかないですよね。選択肢はたくさんあります。
その後、キャスター付き洗濯機パンにドラム式の洗濯機を置かなくてはならないことがありまして、ドラム式の洗濯機は縦型洗濯機に比べてよく動くのです。キャスターのストッパーを下ろしていても歩いてくるのです。これは失敗でした。あんなに動きが激しいとは。