• 山田

私の家づくり その4

更新日:5月3日

<土地を探してみる>



 本格的に中古住宅を探してみるも、前回挙げたような条件を満たす物件は中々見つかりません。建築関係の仕事をしているばかりに、間口をものすごく狭めているようです。

 内覧に行った物件も傷みが酷かったり、怪しい擁壁を背負っていたりと、安い金額にはそれ相応の理由があり、良い物件があったとしても価格が非常に高く、ほぼ新築と同じ費用がかかってしまう場合がほとんどでした。そうするとだんだんと中古を購入して改装するよりも、条件付き建売りくらいで安く建てるのもありか・・・と方針がブレてきます。

 そもそも土地+新築の可能性もないものかと、結局いろいろなパターンを考えながら不動産探しを続けることとなりました。


 土地を購入して建物を建てるとなると、まずは土地の金額がポイントとなります。一般的な住宅地では全く手が出ないため、中古住宅を探すときと同様に地域を絞ることにしました。


右京区では嵯峨や宇多野の奥のほうに行けば行くほど価格は安くなります。


北区では西賀茂の北部、左京区では山裾や叡電沿線の市原くらいまで行けばだいぶ可能性が広がります。利便性は悪い場合がほとんどですが、土地はゆとりのある広さが確保できる場合も多く、何かを犠牲にすることを真剣に考えなければいけません。


左京区では大原という選択肢もあります。この地域の場合は少し特殊で一般の不動産情報も出ていますが、自治会に移住希望がある旨を登録し、空き家などが出れば情報をもらえる仕組みとなっています。私も一応登録していました。土地探しを本格的に始めた際に気を付けていた項目が以下の通りです。


・建蔽率・容積率のチェック

私が探しているような地域はほぼ第一種低層住居専用地域に該当します。その場合の建蔽率・容積率は結構厳しく建蔽率50%、容積率80%くらいのところが多かったように思います。その地域で100㎡の延べ面積の家を建てようとすると最低125㎡必要ということになります。その場合、土地の広さは38坪となり、土地代を1500万とおくと、約40万円/坪となります。京都でこの坪単価の土地を探し当てるのは至難の技です。延べ面積を減らし土地の面積も小さくする必要が出てきます。


・防火地域、準防火地域、法22条地域のどこに該当するか

京都市の住宅地の場合、ほとんどが準防火地域か22条地域に該当します。住宅が密集している市の中心などは準防火地域に該当することが多く、窓を防火設備とする必要が出てきます。(条件によっては防火設備が不要な窓もあります)

防火設備の窓は一般の窓に比べて種類も限られ価格も上がるので、できれば避けて通りたい。法22条地域ではその規制が掛からないため、可能であれば法22条地域に建てたいところです。


・風致地区に該当するか

京都には風致地区条例に定められた景観規制が厳しい地域がいくつかあります。銀閣寺や龍安寺など観光名所付近の住宅街は大抵この風致地区に該当しています。

 風致地区では建物の配置や外観、外装材の指定などがあり、設計をする際に非常に厄介な規制になります。多くの場合、売りに出されている敷地が広いにもかかわらず、実際に建てられる延べ面積が小さいため、土地の坪単価は安めです。

 その一方、隣棟間隔が広かったりデザインの統一感はあるので、住宅地としての落ち着きがあります。風致地区では以下のような規制がかかってきます。


建蔽率、容積率の制限:建蔽率、容積率の上限が厳しく、敷地に十分な広さが必要

屋根材の指定:瓦葺きに指定されるなど

隣地からの離隔の指定:外壁面を1.5m以上隣地境界線から離隔するなど

2階のセットバック:道路面から見える2階部分をセットバックする必要があるなど

↓京都市における風致地区の規制一覧


・2m超の崖(擁壁)が近接していないか

敷地内に2m超の崖がある場合その安全性を証明する必要があり、既存の擁壁などでは中々安全性の証明は難しく、最悪既存擁壁を解体し、新たにRC擁壁を作り直す必要も出てきます。そうすると簡単に何百万もの出費となり、いくら土地自体が安くても結果的には高い買い物になってしまいます。

 敷地外に2m超の崖(擁壁)がある場合も安全性が担保されていなければ、こちら側で1階部分をRC造にしたり、待ち受け擁壁を造ったりと、何らかの対処をする必要が出てくる可能性があります。そうなった場合の費用も莫大になる可能性を秘めているため、いくら安い価格でも安易に手を出さない方が良いかと思います。


・上下水道、電気、ガスなどのインフラがどうなっているか

市内の住宅地では下水や電気が整備されていないことは、ほとんどないと思うので、その辺りは大丈夫だと思いますが、都市ガスが整備されていない地域はまだ結構残っています。プロパンガスのランニングコストは結構高いので、まあまあ重要な要素です。その場合オール電化にしてしまうという方法もあります。

 給水管は以前建っていた住宅が古い場合、直径13mmの配管が入っていることが多くあります。現在、新築を建てようとすると少なくとも直径20mmの配管を上下水道局から指示されますので、引き込み替えが必要となります。敷地内に20mmで引き込まれ、水道メーターから13mmになっている場合も多くあり、その場合は水道メーターから先だけの変更となるので、費用負担も少なくすみます。

 もし、道路に埋設されている水道本管から13mmで引き込まれている場合は、その道路をめくって、新たに20mmの配管の敷設が必要となり、結構大変な工事になってしまいます。100万程度の費用が発生することも考えられるため、事前の確認が重要です。管轄の上下水道局で教えてもらえます。


 方位であったり、周りの住環境など細々した条件は当然気にしながら、物件を探すわけですが、上記に挙げた項目は建物であったり土地の造成に直接影響し、費用に跳ね返ってくるため、十分に注意する必要があります。

 ただ、残念なことに不動産情報の中には誤った情報であったり、上記のような重要な内容が明記されていないことも多くありました。そのため、不動産会社が載せている情報だけを信頼せず、自身で調べることが重要です。用途地域などは京都市が管理をしている以下のページから検索できますので、自ら調べることをお勧めします。


京都市都市計画情報等検索ポータルサイト




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