• 清原

すまいの細部を考察するVol、15

 町家の通り庭部分には、大きな改修工事をしていない限りたいていは土管の排水管が眠っています。大正から昭和にかけての技術では、それが最先端だったのかもしれませんが、トイレは汲み取りだし、お風呂はないし、台所で井戸の水を少しだけ使うような生活であればそれでも十分だったとは思います。でも今は水を使う量が違います。土管の継ぎ手から漏れて水の道ができ、家が傾く光景によく出会います。台所の床を床上げてしまったところをめくり上げ土間コンクリートを斫って排水管のやり替えです。これ、なかなか大変な工事なので、今の長期優良住宅の指定では給排水管などの設備は基礎コンクリートに埋設してはいけないことになっています。(貫通はよい)で、一般的には二通りの仕様があります。一つ目はべた基礎の上をそのまま外部へ立ち上がりを貫通して出ていく外部露出型。二つ目はべた基礎の外周地中梁部分を斜めにさや管で貫通していくさや管方式。

 

うちでは前者を採用しているのですが、この方式が嫌われるのは外から排水管が見えるので格好が悪いのです。それと塩ビ管が紫外線にあたり劣化する恐れがあります。後者を採用しない理由はシロアリの侵入道を作っていることになるからです。排水フレキ管というのも耐用年数は短そうだと思ったから、というのもありますが。どちらにしても排水管の交換ができることが目的なので、交換しやすいほうが良いかな、というところです。

水廻りの背中外部に排水管が3本露出で見える姿も慣れましたが、たいていは家の裏側にあるのでよしとしています。ここに掃除口を設けています。劣化の問題を気にしていたのですが、耐火二層管を露出部分だけ使うというのはどうでしょう。継ぎ手一つ分しか見えないし、モルタル被覆管で劣化は防げるかも。

 外部には排水管が3本(台所・洗面風呂洗濯・トイレ)給水とガス、外部用電気が露出しています。耐用年数が長く、しかもメンテナンスしやすい。掃除もしやすい。言うことなしです。ただちょっと格好悪い。表は格好よく、裏には設備をしょっています。それが現在の住まいの現実なのかも。その他エアコンの室外機なども出てきますね。これの置き場も考えておかないと後でろくなことになりません。これをすべて収めるのが設計のだいご味。


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