清原 2026.06.25
Blog「樋」 すまいの細部を考察する Vol.42
樋のことなんてほぼ素材ぐらいしか選ばない、という人も。軒先は鋭く見せるのが好きだ、という人も、樋はなかなかの攻めポイントな部分ではあります。にわかに自分の家の屋根を葺き替えようかと思い立って、樋をどうするか問題に直面しております。うちの家は山裾ということもあり、樋に枯れ葉が積もってあふれることが日常となっています。そんな時は樋なんてなかったらいいのにと思う訳です。どうせ詰まって役に立たないのですから。
でも、なくなると水はねが壁にあたるのをどうするかなど、困るに決まっているのです。軒が1.5mくらい出ていたら水撥ねがあっても壁に届かないのではないか。大屋根の雨は下屋にあたって勾配が付いているので、外向きにはねるのではないかと思ってみたり。横樋が詰まるとあふれて竪樋の外側を水が流れます。これが外壁の角を濡らし、竪樋を留めている金物の付け根から水が回ると、隅柱を腐らせます。これを一番に避けたい訳です。だとしたら、外壁に竪樋を留めることをやめなければならない。どうするの?すべて鎖樋にするわけにもいかず、ビル建築のように竪樋の自立でいかがでしょう。

平屋建てならまだしも2 階から竪樋を自立させるのはさすがに無理でしょう。総二階建てのつらいところ。軒先スマートにこだわって、詰まった枯れ葉を掃除しにくいのも嫌だし、昨今のゲリラ豪雨のように樋では受けきれない雨も多いのでスマートに納めるのも限界があります。玄関庇だけなら竪樋無しというのも時々見かけます。
うちの家だけでいうなら、とりあえず大屋根の樋はなくしてみよう。前後に下屋があるので雨跳ねは外に向かっていくだろう。下屋は掃除できるから樋は付けておこう、竪樋は壁に引き込まず、軒先からまっぐに落とそう。ん、落とした先はどうする?排水位置が動かせない。そこです。雨水が落ちた先が壁沿いでないということです。
そんなとこに竪樋をつなぐなんて小さな家ではできません。敷地の活用上邪魔になるに決まっている。敷地に余裕が必要ですね。結局寺のような計画は寺のような敷地でないとかなわないということか。左のような2 階からの鎖樋計画は環境あってのものです。地道に考えます。

