清原 2023.03.15
Blog便器の発案 すまいの細部を考察する Vol.25
何度も書いては打ち砕かれてきたけれども、どうしても捨てきれない便器の構想。
15年ほど前にA案を発案して、某大手メーカーに捨てられ、お蔵入りとなった構想ですが、新たにB案・C案と考えてみました。
そもそもの構想は便器の手洗い付きタンクの手洗いは便器越しで届きにくいということからの始まりです。タンクで手洗いするというのは節水の観点からもよいと思っているので、手洗い器を別に付けるというのはこの構想では無しです。背中にタンクを背負っていないというのは便器の奥行きが20センチほど浅くなるので、トイレ空間が広くなります。奥の掃除も手が届きやすくなります。節約の理論なので、狭いトイレでも豊かに、そして使いやすくが目指すところです。
A案は上の合成写真のように、なかなかの出来だと思っていたのですが、タンクと便器が離れていて水圧がかかりにくく、節水型便器に対応できないのではないかと指摘されました。なるほど、それは改良せねばと考えたのがB案。手洗い部分だけ前に出し、タンクは隅付きロータンク、タンクが二つの部分に分かれます。これは便器の開発が大層過ぎるか。
そこでC案。結局隅付きロータンクの位置を便器の横に持ってきて、便器の奥行きが浅くなった分だけタンクまでの距離が近くなったというだけです。結局こういうことかもしれません。この案の作りにくいところはタンクが便器の上にのっていないということ。タンクが三角だということ。(四角いと座った時に肩にあたります。)タンクを壁付けにするか、タンクの台を一緒にデザインするか。タンクからの水は上から便器に流れ込むのではなく、便器の横から侵入することになります。なので従来の便器ではなく独自の開発が必要です。洗浄便座は操作盤が横に飛び出ていないものが必要です。(壁付けリモコンで汎用性があるもの)タンクの下は掃除がしにくいので、台を兼ねて止水栓などの入った箱にして便器との接続口もコンセントも隠してしまうとスッキリします。
言葉にするのは簡単ですが、どんな形をしているのか、一度絵に描いてみないといけませんね。どこかに付き合ってくれるメーカーさんはいないものですかね。良い案だと思うのですがね。と、写真をさらに合成したのが下の写真。
どこかのメーカーさんが開発に付き合ってくれないと、試作を作ってみるわけにもいかなくて、実証ができません。町の発明家みたいに器用にはいかないのです。