山田 2022.07.06

Blog「本当に必要なエアコンの能力」私のすまいづくりvol.13

<エアコンの能力を考えてみる>

7月に入りようやく構造材の刻みが始まりました。7月の終わりには上棟できるのかな?と言った感じです。
 さて、連日35度を超える猛暑が続き、梅雨が一瞬にして開けたわけですが、気温と湿度が上がりエアコンが欠かせない季節になってきました。自宅の設計をしていた当初は8月中旬に引っ越す予定だったので、エアコンをどうしようかと結構悩んでいました。今使っているエアコンをそのまま持っていくか、買い換えるか、買い換えるとしたら能力はどのくらいがいるかなど、考えなきゃいけないことは結構多いのです。
 また、夏のど真ん中にエアコンを設置しようとすると、工事に何週間も待つことになったり、品薄になっていたりと、嬉しくないことが多いので、できれば避けたいところでした。幸か不幸か結果的に引っ越しの時期がずれ、今では10月中に引っ越しができればという感じなので、その頃には暑さも落ちつき、エアコンも必要なくなっているかもしれません。とりあえずは今使っている機種をそのまま使おうかなと思っています。

 既存を利用するにしても、買い換えるにしても、気になってくるのがエアコンの冷暖房能力です。これまでの家は無断熱に等しい温熱環境でしたが、新しく建つ家は今の基準に合わせて断熱性能も高い水準です。同じ広さの部屋に同じ能力のエアコンが要るとは到底思えません。エアコン売り場で書いてある6畳用、8畳用などの表記は家の断熱性能や夏の日射遮蔽などその家々によって条件は大きく変わりますので、正直あてにできません。

では一体どれくらいの能力が必要なんでしょう?

以下のサイトで大まかな能力の想定ができます。(あくまで参考程度で、購入の判断については自己責任でお願いします。)

エアコン選定支援ツールASST: https://criepi.denken.or.jp/asst/

さとるパパの住宅論: https://www.2x6satoru.com/article/select-air-conditioner.html

上記のサイトからとりあえず我が家のリビングの必要空調能力の計算をしてみます。
以下が計算する上で必要な情報です。

広さ:約33m2(20畳)
利用形態:キッチン、居間、ワークスペースが一体の空間に混在。
窓及び方位:南面に掃き出し窓が三箇所、南向き
UA値:0.52W/㎡・K
Q値:1.8W/㎡・K
C値:2.0(推察)

ASSTで計算した場合、4.0KW(普及機)と診断されました。
さとるパパの住宅論で計算した場合、1.7KWと診断されました。

だいぶと開きがありますね・・・これほど差が開いてしまう要因の一つがASSTの場合は断熱性能を示す区分が3区分しかなく、一番よくてもUA値が次世代エネルギー基準0.87W/㎡・K(京都の場合)となってしまうため、実際の性能よりも低い想定で計算がされてしまうからだと思います。
 ここで、現在私が住んでいる借家の性能で計算してみようと思います。断熱性能自体は不明ですが、シングルガラス、無断熱の家ですので、省エネ基準(省エネルギー対策等級2)くらいだと推測できます。
ASSTの場合は5.6KWと診断されました。
さとるパパの住宅論の方ではQ値は5.2W/㎡・Kで、C値はよくわかりませんが5.0くらいで想定してみます。その結果、4.7KWと診断されました。
5.6KWでは18畳用、4.7KWでは14畳用くらいに相当します。

 以上の結果より、古くて断熱やサッシなどを改修をしていない住宅の場合はメーカーが出している畳数をもとにエアコンを選択しても大きく外れてはいない気がします。それでも、ワンランク小さいものでもいい気がしますが。

 新築の場合は、やはりメーカーの出している畳数と実際に必要な能力とでは大きな差があると思います。我が家の場合は今回の結果を参考に、一般的によく売られている6畳用の2.2KWのタイプでいいような気がしています。あとは室面積が広いので、サーキュレーターなどで空気を回してやれば十分ではないかと。

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