清原 2021.10.10

Blogアプローチ すまいの細部を考察する Vol.3 アプローチ

憧れのアプローチ

すまいのアプローチをどうするか。あまりにも正面から入るのはなんだか晴れがましすぎて気が引けます。でも玄関たるもの立派に構えないとなんだか裏口のようでいかん。とお叱りを受けることもしばしば。沖縄の「ひんぷん」のようにしきたりがあるとわかりやすいけれど、今は駐車スペースをとるので車の脇から入ることも多いですね。上写真のような木々の中をしっとりと歩くようなアプローチには憧れますが、手入れが大変で落ち葉を掃除するだけでも大変だ。と、敬遠されます。

玄関がメインの開口部とは違う面にあるほうが、メイン開口部が広く開けられて庭になる部分が落ち着いた場所になると思っていました。自分の家で感じたことは、玄関から道路までの間にある植物や、めだかの水鉢は毎日目にするのでとても愛着がわくのです。が、リビングからテラスメイン開口部の方はというと眺めてはいるのですが、普段通らないので、だんだんと荒れてくるのです。暑い時期は出ない。寒い時期はサッシすら開けない。テラスの上に物が置かれてほったらかす始末。メインなのに裏感がするのです。南面道路で南面玄関 南面主開口で、駐車スペースを少しアプローチから外すのがよいのかも。と思えてきました。もしくは東西面玄関 南庭を横切ってアプローチ。

メダカの水鉢

上図のように奥まで入って南面する開口部をたっぷりとって、玄関は奥ゆかしく草花の植えられた路地を進んでアプローチするといいなぁと思うのです。でも、玄関がそんなに奥かよーって言われてしまいます。

玄関には軒下で傘をたためるくらいの深い軒が欲しいところ。柱が立ったり、2階が張り出したりして、それだけでも影ができて奥ゆかしさは出るような気もします。(奥に引っ込んでいなくても)そこが玄関であることが道路から見えていないと、インターホンで呼び出したときにどこから出てくるかわからないという不安も裏感たるゆえんかもしれません。

さてホントは外構にコンクリートもCBもフェンスも使いたくないところですが、値段の安さに負けて門柱にインターホン・ポスト・表札をセットに付けてしまいます。なるべくコンパクトにまとめようとすると縦型のポスト口となり使いにくいことこの上ない始末。ポストだけは玄関ドアの近くに設置しようとすれば、それこそここが玄関とわかりやすくしておかないといけないし、で、玄関の位置は出たり入ったりするのです。

毎朝メダカの卵が浮き草についているかなーと、玄関先に座りこみ、近所の人がゴミ捨てに出たときに草むらに座りこんでいる人影に驚く様子を眺めているのであります。枝葉が伸びてくると通りにくくなったり、蜘蛛の巣が夜のうちに張られたりして、めんどくさくもなりますが、玄関回りに緑があるのはとても安らぎます。